社長、その節税対策は経営悪化を招きます!!(その1)
決算時期だけでなく「税金」に対する関心は社長にとって本当に高く、
セミナー・勉強会を開催すると、必ずといってもいいぐらい質問に出ます。
特に昨今のコロナ禍をはじめ、変化が速く不安定な経営環境を考慮すると、
「極力税金を払いたくない!」という気持ちが強くなるのも理解はできます。
『何か良い節税はないかな』
『どうしたら税金を払わずに済むのかな』
これらは真剣に経営に向き合っている社長ほど、誰もが一度は考えるものだと思います。
そこで、今回から3回に分けて、巷で行われている「なんちゃって節税」についてお伝えいたします。
皆様がおかれている状況をまずは客観的に数字で確認しましょう。下記の数字をご覧ください。
財務省発表の平成30年の国民負担率 (所得に対する租税+社会保障の負担割合) は42.6%です。
令和3年の国民負担率にいたっては44.3% (見通し) です。ご存知でしたか?
ちなみに平成30年の日本の平均給与は441万円 (国税庁の民間給与実態調査による) でした。
所得税+住民税のイメージグラフをご覧ください。
オーナー経営者であれば課税所得が900万円を超えている方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
その場合、所得・住民税だけで43%です (1800万超で50%、4000万超で55%です) 。
次は私たちの周りにある税金を見てみましょう。
いかがでしょうか?
オーナー経営者の国民負担率は大変なものです。
その中で経営の継続や事業の承継等だけ考えても少しでも多くの手残りを!!
ところがここに実に多くの勘違いがあるのです。
次回は、利益が出ている会社ほど失敗している節税、財務を痛める節税について、
分かりやすく解説させていただきます。
また、利益の出ていない会社の手残りを増やすヒントもお伝えしたいと思います。